東洋経済から、偏差値40が底辺であるかのように書かれている衝撃的な記事が出ています。
「偏差値40が底辺なのか」、というテーマで書いていきます。
私は、中学受験の家庭教師をしています。
実際に、偏差値40程度の学校を目指す生徒も指導してきました。
頑張って偏差値40を目指して合格たわけですから、底辺なんかではありません。
この記事の主な対象
- 「偏差値が低くて困っている…」という方
- 「中学受験で偏差値40の学校を目指すのは意味がないの?」という方
- 「中学受験の偏差値40はどの程度の学力なんだろう」という方
中学受験の偏差値40とは?
まずは、偏差値が何かというのを簡単に説明していきます。
偏差値というのは、ある集団の中での相対的な位置を表したものです。
そして、平均点を偏差値50とします。
偏差値50と比べて、どのぐらい大きいか小さいか、ということで位置を把握することができます。
一般的には、正規分布という分布になることが多いです。
偏差値50付近に一番多くの人数がいて、そこから離れれば離れるほど人数が少なくなります。
あくまで、グラフを書くとこのようになるという目安ではあります。
しかし、偏差値70より上や、偏差値30より下は、人数が少ないのが分かりますね。
一方で、偏差値40の人数はそんなに少なくないのが分かると思います。
そして、偏差値40以下というと、このぐらい大きな人数がいます。
どんなテストであっても、普通は6人に1人、7人に1人ぐらいが偏差値40以下になります。
例えば、仮に1万人がテストを受けたとしたら、1500人から1600人ぐらいが偏差値40以下になります。
底辺というのは薄いものですが、偏差値40以下はそこまで薄くありません。
例えるなら、底辺というより厚底ですね。
自分で底辺と言うのは構わないんですけど、他人のことを底辺と言うのは違うと考えています。
中学受験の偏差値40は底辺?
そもそも、底辺というと、どのようなイメージがあるでしょうか。
学力がとても低いというイメージがありますよね。
しかし、中学受験では、そもそも全体のレベルが高いです。
先ほどは厚底と表現しましたけど、「底」とはいえ、学力がとても低いということではありません。
東洋経済さんの記事で紹介されていたのは、四谷大塚の偏差値だと考えられます。
四谷大塚の集団は、小学生全体の集団から見れば、かなり優秀な子が集まっています。
40人のクラスに例えてシミュレーションしてみます。
首都圏の場合、中学受験をするのは、約6人に1人です。
40人クラスなら、7人が受験する程度が一般的ということです。
7人が受験する中で、偏差値40以下は6人から7人に1人なので、ちょうど1人ということになります。
四谷大塚の偏差値40というのは、中学受験全体での偏差値40と考えてもそんなに変わらないですからね。
40人のクラスのうち、受験するのは7人、そのうち偏差値40以下は1人だけです。
「だから、偏差値40以下でも、40人のうちの7位だ」というのは言い過ぎですね。
受験しない子の中にも優秀な子はいるのではないか、という疑問もあるでしょう。
確かに、「受験しないから優秀ではない」ということにはなりませんね。
では、受験しない子の半分程度が、受験組と同じぐらいの力を持っているとしましょう。
受験しないのは40人のうち33人ですが、そのうち17人が、受験組と同じような集団だと考えます。
つまり、受験組の7人と17人を合わせた24人が一つの集団だと考えます。
偏差値40は6人から7人に1人ですから、24人の中の4人ということになります。
黄色で囲った集団のうち、青い6人と、緑の14人の、合わせて20人は、赤の4人より上ということになります。
ですから、赤の4人は21位から24位ということです。
40人中の21位から24位なので、真ん中よりちょっとだけ下というところです。
中学受験の偏差値40以下は、レベルが高い中の厚底です。
小学生全体でみれば、せいぜい真ん中付近ということになります。
つまり、世間一般の「底辺」というイメージとはかけ離れています。
今回紹介したのは、あくまでシミュレーションです。
しかし、実際に私が指導した経験からも、中学受験生のレベルが高いことは明らかです。
今回のシミュレーションは大きくは外れていないと思います。
要するに、中学受験における偏差値40は底辺でもなんでもない、ということです。
ちなみに、紹介した東洋経済さんの記事は、こちらです。
東洋経済さんの記事「中学受験『偏差値40台』目指した子の最後の結末」
https://toyokeizai.net/articles/-/416788
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