国語の記述問題では、いくつか守りたい重要なポイントがあります。
原則として「指示語を使わない」ことは特に重要です。
指示語とは、いわゆる「こそあど言葉」と言われるものです。
「あれ」、「ここ」、「そちら」「どの」などの言葉は原則として使わないことが重要です。
私・川口も、家庭教師として、指示語を使ってしまった答案を何度も見てきました。
「こそあど言葉」は、何かの言葉を指示しています。
何を指示しているのか分からないと、答案の内容が分からないことになるので、原則として指示語は使わないことが重要です。
特に、国語の記述問題については、塾では細かい書き方を習っていないこともあります。
内容を合わせるだけでなく、形式面を守ることも重要です。
なぜ指示語を使ってはいけないのか、具体例も交えて、理由を説明していきます。
とはいえ、あくまで「原則」ですから、例外もあります。
指示語を使っても問題ない場合についても述べていきます。
また、指示語を使わない代わりに答案を作る方法も述べていきます。
この記事の主な対象
- 「記述問題で、いつも少し減点されている…」という方
- 「記述問題で守るべきルールを知って安心したい」という方
国語の記述問題で指示語を使わない理由
「私は、昨日そこで食事をしました。」
いきなり何を言っているのだと思われた方もいらっしゃるでしょう。
「そこで」と言われても、どこで食べたか分からない、そう思われた方もいらっしゃるでしょう。
「どこで食べたか分からない」ことこそが、指示語を使ってはいけない理由です。
記述問題の答案に指示語があると、指示語が何を指示しているか分からないことがあるからです。
もちろん、国語の記述問題は、文章の内容を前提としています。
きちんと問題の文章を読んで、答案と照らし合わせれば、指示語が何を指しているか分かることは多いです。
しかし、採点者に、文章の内容と照らし合わせることを要求してはいけません。
答案だけを見て、「指示語の内容がわからない」という理由で減点されても、決して文句は言えません。
採点者は、答案だけを見て採点すると思った方が良いでしょう。
答案だけを見て、「それは」などと書かれていると、「それ」って何だ?となります。
もちろん実際には採点者は文章の内容を把握しているでしょうから、減点されないかもしれません。
しかし、採点者のサービスに期待するのではなく、減点のリスクを減らすことが重要です。
減点のリスクを減らすためには、指示語を使わないことが重要です。
国語の記述問題で指示語を使っても問題ない場合
もちろん例外はあります。
指示語を絶対に使ってはいけない、というわけではありません。
指示語を使っても問題ない場合もあります。
それでは、指示語を使っても問題ない場合とは、どのような場合でしょうか。
指示語を使っても問題ない場合は、大きく分けて二つあります。
- 指示語が指す内容が明らかな場合
- 問題文で指示語を用いることを指示されている場合
指示語が指す内容が明らかな場合
指示語を使ってはいけないのは、「指示語が指している内容が分からないから」です。
そうすると、指示語が指している内容が明らかであれば、使っても問題ないということになります。
先ほどの例であれば、いきなり
「私は、昨日そこで食事をしました。」
と言われると、どこで食事したか分かりません。
それでは、以下の場合はどうでしょうか。
「先日、駅前に新しくレストランができました。私は、昨日そこで食事をしました。」
駅前の新しいレストランで食事をしたと分かりますよね。
指示語が指す内容が明らかな場合は、指示語を使っても問題はありません。
問題はありませんが、理想的な答案かどうかは別問題です。
「先日駅前に新しくできたレストランで、私は昨日食事をしました。」
とした方がスッキリします。この辺りは、答案の文字数や、問題にもよることになります。
問題文で指示語を用いることを指示されている場合
国語の記述問題では、「抜き出し」などと問題文で指示されていることがあります。
抜き出し問題の場合は、抜き出す箇所に指示語が含まれていれば、指示語のまま抜き出すことになります。
指示語が指す内容が分かっても、勝手に指示語を書き換えてはいけません。
また、書き抜きではなくても、問題文に指示語が含まれている場合もあります。
例えば、「それをどうしましたか」などという問題でれば、「それを~しました」というように回答することになるでしょう。
問題文に指示語が含まれている場合は、基本的にそのまま指示語を使って問題ありません。
字数によっては、指示語を書き換えても構いませんが、書き換えたところで普通はボーナスポイントはありません。
むしろ書き換える内容が間違えていた場合に、減点されるリスクを負うだけです。
問題文に指示語が含まれている場合は、積極的に指示語をそのまま使いましょう。
国語の記述問題で指示語を使わない方法
指示語を使わないで、どのように答案を作ればよいでしょうか。
指示語が指す内容を具体的に書くという方法で答案を作ることが大切です。
先ほどの例であれば、
「私は、昨日そこで食事をしました。」
ではなくて、
「先日駅前に新しくできたレストランで、私は昨日食事をしました。」
と書くということです。
とはいっても、慣れるまでは、指示語が指す内容を具体的に書くことが難しいこともあるでしょう。
慣れるまでは、「私は、昨日そこで食事をしました。」という答案を書きたくなるかもしれません。
書きたくなっても、そのまま書かずに一旦止まって考えましょう。
「そこ」って何だろうか、と考えて書き替えるということです。
少しずつ練習してけば、止まる時間を減らして答案を作っていけるようになりますよ。
ただし、「私は、昨日そこで食事をしました。」という答案に、指示語が含まれていることに気付けるのは前提になります。
もし気付けないようであれば、「指示語とは何か」ということから、よく復習していきましょう。
まとめ
国語の記述問題では、指示語を使わないことが重要です。
指示語が何を指示しているか分からないと、減点されるリスクがあるからです。
もちろん例外はあります。例外は以下の二つの場合です。
- 指示語が指す内容が明らかな場合
- 問題文で指示語を用いることを指示されている場合
例外に当てはまらない場合は、指示語を用いるのを避けましょう。
指示語を使わない代わりに、指示語が指す内容を具体的に書くことが重要です。
「自分の頭では分かっているから採点者も分かるはず」と考えてはいけません。
文章を読んだことがない人でも、答案だけを読んで何を述べているか分かる答案を作ることが大切です。
誰が読んでも分かるように、具体的に書ける練習をしていきましょう。
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