中学受験においては、覚えていないと解くことができない問題も多く出題されます。
覚える際の手段として、語呂合わせを使うのは定番の方法ですね。
特に、歴史の年号などで語呂合わせを使って覚えた経験のある方は多いでしょう。
語呂合わせは、覚えやすくなる面があるので、もちろん効果的に使うこともできます。
しかし、何事もメリットがあればデメリットもあるものです。
語呂合わせにもデメリットは存在します。
デメリットがある以上は、「何でもかんでも語呂合わせで覚えればよい」ということではありません。
語呂合わせを使うのであれば、ピンポイントで使うことが大切です。
せっかく頑張って語呂合わせの勉強をしても、成績を下げることになる場合もあるのです。
歴史に限らず、語呂合わせのメリットやデメリットはどういうものか、説明していきます。
そのうえで、語呂合わせをどのように使うのが効果的か、述べていきます。
- 「語呂合わせでも数多く覚えると成績が上がりそう!」という方
- 「語呂合わせにはデメリットがない!」という方
- 「覚えやすい語呂合わせを探したい」という方
語呂合わせのメリット
語呂合わせのメリットは大きく二つあります。
- インプット…覚えやすくなる
- アウトプット…覚えたものを頭から引き出しやすくなる
まず、1つ目のメリットは、覚えにくいものが覚えやすくなるということです。
例えば、√2は、1.41421356…ですね。
ルートは中学受験では覚える必要がありませんが、仮に√2を覚えるとしましょう。
数字をそのまま覚えるのは難しいですよね。
ところが、「一夜一夜に人見ごろ(ひとよひとよにひとみごろ)」と語呂合わせにすることで覚えやすくなります。
バラバラに並んでいるような数字に、
一本の串を刺すイメージです。
ただし、「一夜一夜に人見ごろ」という日本語自体は、あまり語呂合わせ以外では使わない言葉です。
人によっては、覚えにくいと感じる場合もあることに注意は必要です。
二つ目のメリットは、覚えたたものを頭から引き出しやすくなるということです。
語呂合わせでは、1.41421356と、数多くの数字を覚えるのではなく、「一夜一夜に人見ごろ」という一つの言葉を覚えるだけです。
一つの言葉から、1.41421356という全ての数字が出てくるので、頭の中から引き出しやすくなります。
一本の串を引き抜くと、全ての数字が連なって出てくるイメージです。
つまり、覚えるというインプットに加えて、アウトプットもしやすくなるのが、語呂合わせの二つ目のメリットです。
語呂合わせのデメリット
語呂合わせのデメリットも、インプットとアウトプットの二つの面があります。
- インプット…覚える量が増えてしまう
- アウトプット…覚えたものを頭から引き出すのに時間がかかる
一つ目のデメリットは、覚える量が増えてしまうということです。
こちらも、1.41421356を「一夜一夜に人見ごろ」と覚える場合で考えます。
数字を単純に覚えるのであれば、1.41421356という9つの数字を覚えるだけです。
それに対し、語呂合わせであれば、「ひとよひとよにひとみごろ」という12の文字を覚えることになります。
この程度であれば、ものすごく増えるわけではないので、大した問題にはなりません、
しかし、語呂合わせを使うことで覚える量が増えることは確かですし、ものによってはかなり増える場合もあります。
二つ目のデメリットは、覚えたものを頭から引き出すのに時間がかかるということです。
仮に、「√2は1.5より大きいか小さいか、答えなさい。」という問題が出されたとします。
数字を覚えているだけであれば、「1.4…」と頭の中で考えた段階で1.5より小さいと分かります。
しかし、語呂合わせを使う場合であれば、「ひとよひとよにひとみごろ」を頭の中で考えます。
そのうえで、「ひとよひとよにひとみごろ」を「1.41421356」に変換してから1.5と比較することになります。
答えを引き出すまでの作業が増えることになります。
とはいえ、「ひとよひとよにひとみごろ」を「1.4121356」の変換するのは、少しの時間です。
√2は、語呂合わせを使うことのデメリットが小さい知識といえます。
語呂合わせのデメリットを述べてきましたが、大したデメリットではないと思った方もいらっしゃるでしょう。
そうです、√2を覚える場合であれば、デメリットは小さいんです。
後ほど述べるように、√2は、語呂合わせを使うのに適しています。
しかし、中には、語呂合わせを使うとデメリットが大きい知識もあります。
例えば、これも中学受験では出題されませんが、科学の元素記号では、有名な語呂合わせがあります。
「水兵リーベ僕の船七曲シップスクラークか(すいへいリーベぼくのふねななまがりしっぷすクラークか)」というものです。
元素記号を順番に並べたものですが、最後の「か」が20番目のカルシウムを表しています。
テストで20番目のカルシウムを答える場合であれば、語呂合わせを使っているとデメリットが生じます。
「水兵リーベ僕の船七曲シップスクラークか」と頭の中で考えてから、最後の「か」→カルシウム、となります。
取り出したいのは「か」だけなのに、全てを取り出す必要があって時間がかかります。
しかし、それでも元素記号は語呂合わせで覚えるのが定番です。
語呂合わせのデメリットが大きいとしても、メリットが上回るからです。
語呂合わせの効果的な使い方
何でもかんでも、語呂合わせで覚えれば効果があるわけではありません。
メリットがデメリットを上回る場合に絞って、ピンポイントで使うことが効果的です。
メリットが大きいもの・デメリットが小さいものであれば、メリットがデメリットを上回るといえます。
語呂合わせのメリットが大きいものとは、語呂合わせを使わなければ覚えにくいものです。
言い換えると、語呂合わせを使うことで覚えやすくなるもの、ともいえます。
√2を1.41421356という数字としてそのまま覚えるのは難しいかもしれません。
しかし、語呂合わせを使わなくても覚えられるものに、わざわざ語呂合わせを使う必要はありません。
例えば、青信号は「進め」、黄色信号は「注意」、赤信号は「止まれ」というのは、わざわざ語呂合わせにしませんよね?
歴史の年号であっても、そのまま覚えられるのであれば、語呂合わせの意味はありません。
語呂合わせは、あくまで覚えにくい場合に使う手段ということです。
語呂合わせのデメリットが小さいものとは、覚える量がさほど増えないものや、知識をまとめて引き出すことが多いものです。
1.41421356を「一夜一夜に人見ごろ」と覚えても、覚える量は大きくは増えませんよね。
また、1.41421356をテストで使う場合は、「小数第○位だけを使う」ということは、あまりありません。
1.5と比較する例を紹介しましたが、複数の様々な数字を比較する問題となることもあります。
√2=1.4142135というのは、語呂合わせで覚えるのに適した知識ということです。
語呂合わせは、ピンポイントで使うものなので、語呂合わせに頼らない方法を考えるのが優先です。
新しい知識を習ったときに、いきなり語呂合わせを探すのではなく、まずはそのまま覚えることを考えましょう。
そのうえで、語呂合わせに頼ると効果的と思われるものがあれば、対象を絞って語呂合わせを使いましょう。
覚えにくいものがあり、語呂合わせに頼りたい場合には、語呂合わせを集めた本があると安心ですよね。
中学受験においても、語呂合わせを集めた参考書は多数存在します。
気になる方は、amazonで「語呂合わせ 中学受験」と検索した結果をご覧ください。
楽天市場でも、「中学受験 ゴロ合わせ」と検索すると、商品が見つかります。
まとめ
中学受験において、語呂合わせを使うのは定番の方法です。
しかし、メリットもあればデメリットもあるので、使い方に注意が必要です。
語呂合わせのメリットとは、
- インプット…覚えやすくなる
- アウトプット…覚えたものを頭から引き出しやすくなる
の二点から説明できます。
また、語呂合わせのデメリットは、
- インプット…覚える量が増えてしまう
- アウトプット…覚えたものを頭から引き出すのに時間がかかる
の二点から説明できます。
何でもかんでも語呂合わせで覚えるのではなく、ピンポイントで使うことが大切です。
語呂合わせに頼らずに覚えることができるものは、語呂合わせを使う必要はありません。
メリットの大きさやデメリットの大きさも、使う場面によって異なるので、注意して使っていきましょう。
中学受験でお困りであれば、公式LINEからお気軽にご相談ください。
また、私は家庭教師をしております。
個別指導にご興味のある方は、詳しくはこちらからご覧ください。
DMやLINE公式アカウントで個別にご相談いただけます。
Follow @twitter
「購読する」ボタンからPUSH通知を受け取ることができます。
お問い合わせは以下のフォームもご利用ください。