中学受験の理科では、電流が苦手で悩んでいる方は多くいます。
私・川口も家庭教師をしていて苦手な生徒を多く見てきました。
苦手な人こそ、まずは基本的な問題だけでもできるようにしたいです。
電流の問題には、もちろん難しい問題もあります。
しかし、シンプルに考えるだけで、基本的な問題は解けるようになります。
その方法は、「自分が電流だったらどっちを通りたい?」と問いかけるだけです。
豆電球が、電流にとって邪魔なものであるという前提知識は必要です。
しかし、その知識さえあれば、自分が電流になるだけでできます。
この記事では、なぜ、自分が電流になるだけで、問題が解けるのか説明していきます。
この記事の主な対象
- 「電流の問題が全くできなくて困っている…」という方
- 「基本的な問題はなんとかできるけど、もっと簡単にできないかな」という方
自分が電流になるとは
具体的な問題で見ていきましょう。
基本的な問題での活用例
この回路で、一番明るくなる電球を答える問題を考えましょう。
電流は、電池のプラスから出発して、マイナスを目指します。
出発してしばらく進むと、二手に分かれます。
どちらに進むかを選ぶことになります。
考えるのは、「電流にとって電球は邪魔な存在だ」ということです。
上にある緑の線を通ると、邪魔者2人に会うことになります。
下にある黄色の線を通ると、邪魔者1人に会うだけで済みます。
「自分が電流だったら、どっちを通りたい?」
それに対する返事は、「下の黄色の線」です。
したがって、最も明るくなる電球はウです。
ちなみに、ア・イは電球の個数が2倍なので、ウの明るさはア・イの2倍です。
入試問題での活用例
スイッチが加わる問題でも解くことができます。
2019年の日本大学豊山女子中学校では、以下のような問題が出題されました。
スイッチ1を開いて、スイッチ2を閉じると、流れる電流が一番小さいのはどの電流か、という問題です。
スイッチ1は開くので、電気は通りません。
スイッチ2は閉じるので電気が通ることができます。
スイッチ1を開き、スイッチ2を閉じると、以下の図に変わります。
先ほどと同じようにプラスから出発してマイナスに向かいます。
途中で二手に分かれます。
考えるのは、「電流にとって電球は邪魔な存在だ」ということです。
上の緑の線を通ると、邪魔者4人に会うことになります。
下の黄色の線を通ると、邪魔者1人に会うだけで済みます。
「自分が電流だったら、どっちを通りたい?」
それに対する返事は、「下の 黄色の線」です。
したがって、最も明るくなる電球はcです。
一方、a,b,d,eの4つは、全て同じ道にあるので、同じ強さの電流が流れます。
したがって、流れる電流が一番小さいのは、a,b,d,eです。
まとめ
中学受験の理科において、電流を苦手としている人は多くいます。
電流の問題では、明るさや電流の強さに関する問題が重要です。
まず最初の考え方は、 「自分が電流だったらどっちを通りたい?」 です。
電流が通りたいところに電流が強く流れ、電球も明るくなります。
基本的な問題であれば、自分がどちらを通りたいかを考えれば明るさや電流の強さを比較することができます。
もちろん、これだけでは、明るさや電流の強さが何倍かを求めることはできません。
しかし、電流が苦手な人にとっては、比較だけでもできるようになると、弱点が少し減ります。
また、明るさや電流の強さの比較ができるようになってから、強さが何倍かという勉強をしても遅くはありません。
苦手意識が強い人には、特に効果的でしょう。
「自分が電流だったらどっちを通りたい?」 と尋ねた瞬間、生徒が笑顔になったことがありました。
楽しく勉強できるというメリットもありますね。
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