速さは、中学受験の算数の重要分野ですが、苦手とする子も多いです。
速さが難しいと感じる理由は、抽象的だからです。
速さは目に見えるものではないので、「時速30km」と言われても単なる数字にしか思えない子が多いです。
速さについて具体的なイメージを持つことが大切です。
特に、身近なもので具体的なイメージを持てると分かりやすくなります。
身近なものとしては、徒歩、自転車、自動車など、様々な移動手段があります。
具体的な移動手段で速さのイメージを持つと、速さが分かりやすくなります。
また、計算ミスにも気づきやすくなります。
具体的にどのようなイメージを持つか、メリットも含めて述べていきます。
速さのイメージを持つことのメリット
速さのイメージを持つことのメリットは、主に二つあります。
- 問題文を理解しやすくなる
- 間違いに気付きやすくなる
算数の問題は、様々な速さが登場します。
徒歩、自転車、自動車、電車、新幹線、飛行機など、手段によって速さが異なります。
それぞれについて、具体的なイメージを持ってほしいです。
具体的なイメージを持つことで、問題文にある文字や数字が、単なる文字や数字ではなくなります。
具体的な場面をイメージしながら問題文を読めば、解きやすくなります。
また、間違いに気付きやすくなるというメリットもあります。
計算をしてみると、歩く速さが分速3kmになったとします。
1分間に4km進むということは、100m走を2秒で駆け抜けるということです。
計算して異常な速さになれば、どこかで間違えている可能性が高いということです。
計算ミスの場合もあれば、そもそも解き方を間違えている場合もあるでしょう。
間違わないのが一番良いのですが、誰でも間違いはあります。
間違いを修正することも大事です。
具体的なイメージの持ち方
それでは、実際に具体的なイメージはどのように持てばよいでしょうか。
移動手段ごとに述べていきます。
徒歩の場合は、時速だと4km程度、分速だと80m程度が一般的です。
時速4kmと分速80mは一致しませんが、計算をしやすいように問題でもよく使われます。
時速4km、分速80mという目安があれば、計算して大きく外れた場合には間違いに気付きやすいです。
しかし、速さの目安があるだけでは不十分です。
もっと身近な例で理解しましょう。
例えば、自宅から駅まで1kmを歩いて15分というようなイメージを持ちましょう。
「1km」、「15分」だけではなく、「自宅から駅まで」というイメージを合わせて持つことが大切です。
計算した結果が例えば「分速1km」となれば、「自宅から駅まで1分だとおかしい」と気付くことができます。
自宅から学校や、自宅から公園までなど、イメージしやすいもので覚えましょう。
自転車は、乗る人や坂道の有無によって速さに差が出ます。
しかし、一応の目安としては、時速15km、分速250m程度です。
徒歩の3倍~4倍というイメージを持っても良いでしょう。
計算した結果が、徒歩の目安である時速4kmを下回ればおかしいといことです。
自転車であれば、自宅から駅まで1kmを5分というようなイメージを持ちましょう。
自動車も、状況によって速さは大きく異なります。
一応の目安としては、自転車の2倍~3倍程度です。
ただし、高速道路もあるので、自動車は時速100km程度になっても不思議ではありません。
自動車の場合は「自宅から駅まで」だとイメージしにくいかもしれません。
「自宅から隣町まで10分」などのように、ある程度距離のある例があると良いでしょう。
新幹線になると、かなり速くなります。
計算をした結果、徒歩の速さが分速5kmになったら新幹線のような速さで歩いているということです。
新幹線は、徒歩や自転車、自動車の速さが速すぎるという目安になります。
また、新幹線そのものの速さが問われることもあります。
新幹線の場合は、都市間の移動のイメージを持ちましょう。
東京から名古屋までが約360kmで1時間半程度、東京から大阪までが約550kmで2時間半程度です。
ずっと時速300kmで移動すれば、もっと短時間で到着しますが、あくまでイメージなので大雑把な数字で十分です。
距離のイメージも合わせて持っておきましょう。
ちなみに、飛行機は新幹線よりもかなり速いです。
新幹線の3倍、時速900km、分速15m程度というのが、一般的な飛行機の速さです。
まとめ
速さは、苦手な子が多い重要分野です。
苦手な子が多い理由は、速さが目に見えない存在で抽象的だからです。
対策としては、速さについて具体的なイメージを持つことが効果的です。
- 問題文を理解しやすくなる
- 間違いに気付きやすくなる
上記のメリットがあります。
徒歩、自転車、自動車、電車、新幹線、飛行機など、手段ごとに速さのイメージを持ちたいです。
「時速や時速がどの程度」というのではなく、より具体的にイメージをしたいです。
「自宅から駅まで15分」などのように、想像しやすい形で身に付けましょう。
ちなみに、作図も、抽象的なものに具体的なイメージを持つために効果的な作業です。
売買損益算に苦手意識を持つ子が多いのも、用語が抽象的だからです。
算数においては、抽象的で分かりにくいものを、できるだけ具体化することが大事です。
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